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「高島まるごと介護予防まつり」(兼第88回高島市医療連携ネットワーク運営協議会)が開催されました
去る12月2日(日) 午後から、安曇川公民館において、「高島まるごと介護予防まつり」が開催され、171名の方が参加されました。
今年は、「笑って、学んで、健口になろう」ということで、お口の健康をテーマに開催されました。
ふじのきホールでは、滋賀県歯科医師会常務理事の大西啓之先生の講演をはじめ、高島あしたの体操や笑いヨガの体験コーナーが設けられ、ロビーでは、高島市リハビリ連携協議会やたかしま福祉用具の会の展示や体験コーナーが設けられました。また、看護協会による「まちの保健室」での健康チェックや福祉用具ボランティア「ほほえみ工房」による自助具の展示などもありました。
2階では、歯科医師会による相談コーナーやお口元気アップコーナー、栄養士さんによるやさしい介護食教室などのコーナーが設けられ、参加者らはそれぞれ関心のあるコーナーを回り、見て、触れて、体験しながら、食べることの大切さやお口の健康についても考える機会となりました。子どもたちもスタンプラリーに挑戦し、笑顔で景品を受け取っていました。
参加者からは「お口の話はわかりやすく楽しく聞け、実践したい。」体験コーナーも「いろいろ体験できてよかった」「介護食は帰って作ってみます」など喜びの感想がたくさん寄せられました。
大西先生の楽しいお話 高島あしたの体操を体験
会場(1階)の様子 お口元気アップコーナー
多職種連携セミナーⅠ(第87回高島市医療連携ネットワーク運営協議会)を開催しました
日 時 平成30年11月8日(木)午後2時30分~4時
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 テーマ:子どもから高齢者まで安心して生活できる地域づくり
講演「全世代型地域包括ケアへの挑戦」
講師 米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」
センター長 中村 泰之 氏
今回は、高島市と高島市医療連携ネットワーク運営協議会の共同開催となりました。
最初に、米原市地域包括医療福祉センター「ふくしあ」の中村先生より、センターの成り立ちや現在の活動についてお話をしていただきました。「ふくしあ」では、現在、小児から高齢者までの在宅療養支援をはじめ、看取り、認知症初期集中支援、さらには若者の不登校、閉じこもりの方へのカウンセリングなども行なっておられると事例も交えてお話してくださいました。
また、「ふくしあ」は医療機関としての機能のほか、「地域包括支援センター」、「児童発達支援センター」、「病児保育室」などの機能も持っているため、医療、介護や福祉の関係機関だけでなく、教育関係の機関などとも連携しながら活動をされているということでした。そして今後は、さらに連携の範囲を拡大し、「ふくしあ」を小児から高齢者まで全世帯対応型の支援センターとして、地域の”ワンストップ窓口”にしていくことで、子どもも大人も障がいを持つ方もみんなが同じ場所にいて自然な形でいられる地域づくりをしていきたい、と締めくくられました。
講演の後は、「ふくしあ」の取り組みについて感じたことや、高島市ではどんな取り組みができるかなどについて意見交換を行い、参加者の交流を行いました。
〇次回の予定
・第88回高島市医療連携ネットワーク運営協議会は「介護予防まつり」と合同開催となります。
日時 平成30年12月2日(日) 午後1時~
場所 安曇川公民館
第86回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年10月10日(水)午後2時~3時
場 所 今津老人福祉センター
内 容 話題提供「平成29年度しあわせアンケート」結果から
提供者 高島市役所 地域包括支援課 主監 古谷 靖子氏
今回は、平成29年度に市が実施された「在宅療養生活しあわせアンケート」の結果について市役所地域包括支援課から報告をいただき、参加者間で意見交換を行いました。
この調査は、療養生活を送っている本人や主介護者に主観的な幸福感について尋ねたもので、在宅で最後まで療養生活ができる人はしあわせと感じる度合いが高い傾向がある。また、主介護者の30%は「介護負担が重い」と感じており、特に、要介護2、3の人の主介護者は負担感が重いと感じている人が多く、主観的幸福感も低い傾向がある等の報告がありました。
報告を聞いた後、日ごろの仕事を通じて、本人や家族のしあわせ感を高めるためにはどんなことができるのか、についてグループワークを行いました。
医療従事者の方からは、在宅療養を希望する患者や家族に、医療従事者が病気の説明をしっかりすることで、不安感が取り除かれる、不安感を除けば、しあわせ度を上げられるのではないか。といった意見や、しあわせ度は主観的なもの、家族構成や経済状態などによっても個々に違う。連携も大事だが、各専門職の領域でやれることをしっかりすることが大事、などの意見が出ました。また、在宅看取りが増えていているが、死をタブー視しないで、「死」について話し、考える機会を地域で作っていくことも必要ではないか、という意見も出るなど、さまざまな角度から意見交換が行われました。
第85回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年9月12日(水) 午後3時~4時
場 所 今津老人福祉センター
参加者 35名
内 容 「大津および湖西医療圏の連携の実情、問題点と今後の方向性について」
大津赤十字病院
副院長・第一外科部長 土井 隆一郎 先生
地域医療連携課 飛田 美乃 課長
医療社会事業課 梶原 英輝 課長
今月は、大津赤十字病院から、副院長 土井隆一郎先生らをお招きし、大津と高島の医療連携の現状や課題について意見交換を行いました。
大津赤十字病院からお越しいただくのは今年で7回目となりました。最初に森田会長より、高島市医療連携ネットワーク運営協議会の設立趣旨やこれまでの経過について説明があり、その後、大津赤十字病院飛田課長より、昨年から今年にかけての大津赤十字病院の動きや湖西圏域との連携の現状についてお話して下さいました。病院の最新動向として、回復期リハビリテーション病床の閉鎖および訪問看護ステーションの休止などの変化がありましたが、これは大津赤十字病院が「高度急性期医療」や「急性期医療」をさらに推進し、病院の特性を活かしていくためであるとのことでした。
湖西圏域とのつながりはかねてから強く、湖西圏域からの紹介は昨年度も876件の紹介実績があり、救急搬送も昨年度190件となっています。また、びわ湖メディカルネットのカルテ公開件数は、延べ患者数では大津赤十字病院全体の公開件数の3分の1を占めており、湖西圏域と大津赤十字病院との連携の重要性が改めて見える実績でした。
その後の意見交換の中では、大津赤十字病院と湖西圏域の独自の連携手法により、受け皿となる地域の診療所の先生と湖西圏域の病院とがスムーズに連携できるなどメリットが大きいとの意見が多く出ていました。
一方、課題としては、「在宅療養中に大津赤十字病院に入院になった場合、訪問看護などから情報提供した患者については、家族のフォローをするため、亡くなった場合にも何らかの方法で連絡をいただけるとありがたい。」「地域で終末期の患者を診ているが、もう少し早い段階でかかわりがもてたらと感じることがある。」などの意見もあり、土井副院長からは「病院としても考えないといけない。貴重な意見をありがたい。」との発言をいただき、有意義な意見交換の機会となりました。
この会の最後に、平成23年の設立時から会長を務めてこられた森田先生より、今回をもって会長を辞し、次回からは高島市医師会長の前田先生に代わる旨伝えられました。
◇次回の予定
〇10月10日(水)午後2時~3時※
※開始時間が変更になっていますのでご注意下さい
場所 今津老人福祉センター
内容 話題提供 高島市地域包括支援課より
第84回高島市医療連係ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年8月8日(水) 午後3時~4時
場 所 今津老人福祉センター
参加者 32名
内 容 話題提供「障がいのある人達の理解を深めるために」
提供者 高島市障がい者相談支援センターコンパス
相談支援専門員 山本 美湖氏
精神保健福祉士 中山 由紀子氏
今月は、高島市障がい者相談支援センターコンパスの方から、市内の障がい者の実態や相談体制、課題についてお話を聞かせていただきました。
高島市内には、身体障がい、知的障がい、精神障がいにより障がい者手帳を持っておられる方が平成29年度末で3,354人おられるとのことです。しかし、実際にはこれらの障がいの他にも、発達障がいや内部障がい、高次脳機能障がいなど障がいの種別もたくさんあり、手帳を持っていなくても様々な障がいのために生活のしづらさや困りごとを抱える方がたくさんおられます。そのような方々の総合相談窓口として平成24年4月にコンパスが開所されました。
コンパスでは、年間延べ9千件を超える相談があり、相談者の情報の整理を行うことから、必要な情報提供やサービスの調整、さらには、地域の課題として、市や関係機関とともに専門組織で検討するなど幅広く活動されていることをお話していただきました。相談対応の中での課題としては、障がい者の方の個別支援計画を立てる相談員の不足が大きいということでした。また、医療的なケアが必要な児童の受け皿となる病院や福祉施設の不足に加え、看護師や児童期のリハビリが可能なセラピストの不足、さらに、常に介護が必要な人に対して日常的な介護や創作活動などを提供する生活介護事業所なども不足しているというお話がありました。
また、精神障がい者の理解を深めるために、というお話の中では、精神障がいを持つ方は知的レベルの高い方が多いけれども、社会生活をする上で身辺整理や炊事、金銭管理、自己決定が苦手、などのために生活のしづらさが大きい。また対人関係の障害があるために常識的な考えや行動から逸脱しやすいなど、病気の特性を理解することが必要であるとのお話も聞くことができました。
意見交換の中では、障がい福祉サービスは、介護保険との違いとして、認定申請から認定が降りるまでの期間に「みなし」でサービスを先行して受けることができないため、精神障がいの方に対しては訪問看護がカバーしている部分が多い、という現状も明らかになりました。一方で、リハビリ職の方からは「リハビリ連携協議会の中で小児のリハビリの研修会を持っている。自分たちでできる範囲を広げていきたい。」という意見や、歯科医師会からも「訪問歯科診療などで応援していきたい。」と心強い意見も出て有意義な意見交換となりました。
第83回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年7月11日(水)午後3時~4時
場 所 安曇川公民館 視聴覚室
参加者 35名
内 容 話題提供「高島市内の訪問看護ステーションの現状」
提供者 訪問看護ステーション連絡協議会 武内美英子氏
今月は、訪問看護ステーション連絡協議会から訪問看護ステーションの活動状況や現状の課題などについてお話をしていただきました。
高島市内には現在5つの訪問看護ステーションがあります。昨年、朽木地域に新たにステーションができたことで、へき地への訪問看護の体制が強化されています。昨年度は年間637人の方が訪問看護ステーションを利用されており、各ステーションでは、多職種と連携を密にしながら、それぞれの強みや特色を生かした活動を展開されていること、また、訪問看護ステーションが抱えているいくつかの問題点についてお話がありました。
問題点としては、訪問看護ステーションに専任事務職員の確保が困難なため管理職の事務負担の増大、また、病院の外来通院患者さんの薬の変更情報が入りにくいこと、そして利用者やその家族からの暴言、暴力、セクハラなどによる看護師の精神的負担などが挙げられました。発表後、ステーションが抱える問題点について意見交換が行われました。
特に訪問者が受ける暴言や暴力、セクハラについては、訪問看護に限らず1対1で訪問する職種においては深刻な問題となります。職員を守るため、事業所全体として対応する、場合によってはサービス提供を断ったこともあった、という意見や、認知症などの病気がある場合には、専門家のスキルを持って対応してもらいたいが、そうでない場合は、ケアマネに相談して、場合によっては2人体制の訪問をケアプランに位置づける事もできる、などの意見が出ました。しかし、なかなか根本的な解決策とはいかないのが現実であることが浮き彫りとなりました。
第82回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年6月13日(水)15:00~16:00
場 所 安曇川公民館「ふじのきホール」
参加者 29名
テーマ 「摂食・嚥下」に関する取り組みについて
発表者 高島市摂食・嚥下ワーキンググループ長 前田昌彦 先生
今回は、平成28年3月に立ち上がった市の摂食・嚥下ワーキンググループからこれまでの取り組みについてご報告をいただき、それをもとに意見交換を行いました。
このワーキンググループは、介護支援専門員の「口腔内アセスメントが不十分・・・」、介護現場で「食べることの支援をどうしたらいいかわからない」等の声をもとに、医師、歯科医師、歯科衛生士をはじめ作業療法士や言語聴覚士、訪問看護師、といった医療の専門職だけでなく、患者さんに技術を提供する訪問看護師や訪問介護員の方、さらに管理栄養士などをメンバーとして活動を開始されました。
活動は、主に勉強会の企画、実施と実務者のためのマニュアルづくりを行ってこられました。
勉強会は、在宅に関わるスタッフが、口腔内のアセスメントができ、適切なケアが現場でできるための実技を含めた研修会を企画され、4日間開催されました。
また、高齢者に関わる多職種が、摂食嚥下に関する異常に早く気づき、適切な対応につなげるためのポケットマニュアルを作成し、このマニュアルを活用した研修会も開催されています。今年度は、7月にも勉強会の開催、12月には、「介護予防まつり」のイベントの中で「摂食嚥下」に関する市民向けの意識啓発を行っていくことも報告されました。
意見交換の中では、ワーキングメンバーの方から、改めて基本的な学習ができてよかった、他の職種との会議で学ぶことが多かった、などの意見が出され、訪問看護師さんからも、多職種の方が学んでもらえると、看護師としての専門的なかかわりに時間をかけることができるのでありがたい。「食べたい」という意欲を大事にしたいとの意見がありました。
また、各病院からも摂食嚥下に対する取り組みの現状が報告されたほか、「ポジショニング」も大切だということで、職種を超えて勉強会を持ったなどの声もありました。
一方で、介護支援専門員の口腔アセスメント力をもっと上げていく必要がある、介護者や家族の意識の差が大きいという課題も出され、介護者や一般市民への啓発をしていく必要があるとの意見も多く出ました。
第81回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年5月16日(水)15:00~16:00
場 所 安曇川公民館「ふじのきホール」
参加者 48名
テーマ 「診療報酬および介護報酬の同時改定よりみた医療・介護の連携の在り方と今後の展望に
ついて」
講 師 高島市医師会理事 本多朋仁先生
この4月に『診療報酬』および『介護報酬』の同時改定が行われました。今回は、診療報酬・介護報酬の個々の点数についてではなく、診療報酬と介護報酬の概要をもとに医療・介護の連携に係る点数算定の要件等と組み込みながら、そこからみえる国の方針である医療・介護の役割の分担と連携の推進を中心に、高島市医師会理事であり滋賀県医師会理事もされている本多朋仁先生からお話をしていただきました。
診療報酬の概要の一つに「地域包括ケアシステムの構築と医療機能の分化・強化、連携の推進」があり、その中で“地域包括ケア構築のための取組の強化”、“質の高い在宅医療・訪問看護の確保”、“国民の希望に応じた看取りの推進”、“リハビリテーションにおける医療と介護の連携の推進”の4つは介護報酬の概要と同じような内容となっていると説明されました。実際に診療報酬や介護報酬の点数として算定するには算定要件や施設基準等で変わってきますが、入院された患者さん(介護保険では利用者さん)が退院して在宅復帰にかかる支援を医療スタッフ(医師・看護師等)と在宅療養関係者(医師・訪問看護師・介護支援専門員等)が、退院時ではなく入院時(入院前)から支援していく体制に対しての評価を報酬として新たに設定され、スムーズに在宅へ移行できるよう医療・介護の連携強化を図っています。また、がん患者への在宅看取りにおいても訪問診療の主治医から介護支援専門員へ、介護支援専門員から主治医へ情報の提供を行うこと、リハビリテーションについては医療から介護へと円滑に移行できるよう計画書の共通様式が新設されたこと等を説明していただき、多職種との連携が欠かせない改定となっています。
講義後は、算定要件についての質問や、入退院支援・リハビリテーションの連携について参加機関からの意見を伺い、地域包括ケアシステム(医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが連携した要介護者等への包括的な支援)の姿を目指し自分たちがどのような役割を担っていくべきなのかを改めて考えていただけたのではないでしょうか。
第80回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年4月11日(水)15:00~16:15
場 所 今津老人福祉センター
参加者 38名
内 容 話題提供「限界集落」について
提供者 高島市医療連携ネットワーク運営協議会会長 森田豊先生
今回は、地域包括ケアシステムの構築という観点から、現在の高島市の中心部と周辺部、中心部から遠く離れたいわゆる「限界集落」の地域における地域包括ケアシステムがどれだけ機能しているのかをモデル事例をとおして検証しました。
医療面では地域による差は少ないものの、訪問・通所系のサービスにおいては、市の中心から離れるほどサービスの提供体制なども十分とはいえない現状があることがわかりました。
そのような現状の中で、参加者からは、市の中心部であっても家族の介護力や地域の見守りや支え合いなど「自助」「互助」の弱い所では、最期まで住み慣れた地域で暮らす続けることが難しいのではないか。また、見守りと言っても、限界集落では見守りする近隣がないなど様々な意見が出されました。
住み慣れた「地域」を地元の施設も含めた「地域」とするなら、それも選択肢の一つとなり得るのでは。
さらに、過疎地域では、自分たちの地域の課題を解決しようとする住民の力量が高いという強みがあるが、市街地でサービスが利用しやすい地域では、かえって住民の自助、互助などの仕組みが育ちにくいなどの弱点もある。といった意見も出されました。
高島市においては、施設サービスを含めた地域包括ケアシステムが確立してきているが、今後はそれぞれの地域の強みや弱みを知り、強いところをさらに伸ばし弱点をどのようにカバーしていくか、様々な職種が集まり地域ごとに話し合っていくことが大切であることを改めて共有する機会となりました。
◆次回の予定
〇5月16日(水) 午後3:00~4:00
場所 安曇川公民館 「ふじのきホール」
内容 「診療報酬および介護報酬の改定について」
講師 滋賀県医師会 理事 本多朋仁先生
平成29年度在宅医療多職種連携セミナー/第79回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年3月3日(土)14:00~16:15
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
参加者 82名
内 容 講義「優しさを伝えるケア技術:ユマニチュード」
講師 独立行政法人国立病院機構東京医療センター
外来副師長・ユマニチュード認定インストラクター 林紗美 先生
今回地域の医療・介護職の皆さんと一緒に、認知症ケアの新しい技法として注目を集めているユマニチュードについてセミナーを開催しました。
ユマニチュードは4本の基本の柱 見る・話す・触れる・立つで、構成されています。この4つは生きていくために必要なことで、一つでも欠けると、人は壊れてしまいます。「顔を近づけて相手の目を見る、目をそらさず、恥ずかしがらず、見つめる、そして、そっと抱きしめ声をかけると声のトーンも下がり優しい声になる」ということです。
実際にペアを組んで相手の視線をつかむことやスキンシップを体験しましたが、恥ずかしさがでて、なかなかうまくできませんでした。また、講義中に実際の比較として、テレビ放映された接し方の映像が流れ、会場からはユマニチュードの技法に感嘆の声が漏れていました。
講義後、医師から、認知症の方の往診で困っている場面のこと、病院の看護師からは、認知症以外の急性期病棟で活用できるのか等、現場での声が質問として出され、予定時間が超過されるほどの盛り上がりでした。
講義のあとのグループワークでも、それぞれの立場からの意見や感想が話され、「林先生のお話をもっと聞きたかった」「参加してよかった」との声が聴かれました。