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カテゴリー「報告」の記事
第156回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年10月2日(木) 午後2時~3時15分
場 所 新旭公民館 多目的ホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「歯の歯式と高齢者のむし歯の成り立ち、義歯の種類」
話題提供者 高島市歯科医師会
原田歯科医院
院長 原田 直一先生
今回は「歯の歯式と高齢者のむし歯の成り立ち、義歯の種類」と題して、原田歯科医院の原田先生より話題提供していただきました。
歯の構造やむし歯になる原因、過程等、一つひとつわかりやすく教えていただくことができました。
食事をすると口の中が酸性になり、Caなどのミネラルが溶け出してむし歯となっていきます。口の中は、唾液で守られているが、高齢者になると多いむし歯、歯の喪失は、唾液の減少や乾燥、咬耗摩耗によって歯が欠けてしまうこと、歯周病により歯肉退縮が起きることが原因となっています。
義歯には2種類あり、歯が全部ない人には無歯顎(フルデンチャー)、部分的にない人には有歯顎(パーシャルデンチャー)が使われる。
全部の歯がない場合でも、歯を残している場合がある。歯根膜があり、噛んでいるという受容が脳に伝わっている。しかし歯がなくて粘膜で噛むと脳に刺激が行かないため、少しでも歯があった方がよい。噛むことは認知症の予防にもなるということです。
意見交換では、原田先生にもグループに入っていただき、質問に多数答えていただきました。
・義歯をはめているか、はめていないかでも認知症の進行が変わるというデータがあり、合った義歯で食事
をすることが大切
・歯は摩耗するので、歯の磨き方、磨く力も大切
・食べたらすぐに磨くこと、最低でも唾液の循環がなくなる寝る前には歯磨きをすることが大切
・口腔内の乾燥が目立つ時には、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージをするとよい。口腔体操もある。
・関わっている高齢者で、歯科受診をされている方は無いに等しい。食事面で困りごとがなければ、口腔に
関することがおろそかになっている。
・子どもの頃は定期的に歯科検診があるが、成人になるとなかなか無い。40歳・50歳の歯周病検診が実施
されているが、受診率はかなり低い。
歯や口腔に関しては、参加者自身も知識や関心がまだまだ浅く、痛みが出てからしか受診しないことも多くあります。また、昔に聞いて正しいと思い込んでいることが、最新の研究では変わってきていることもありました。治療や予防に関すること等、最新の知識を一緒に学んで伝えていくことの大切さを再確認しました。
市民の皆さん、自分自身も含めて、歯を生涯にわたり大切にしていくために、予防や受診行動につながるように支援していきたいと思います。
◆次回の予定 第157回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年11月6日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「“DNAR” ~命の現場と意思決定~」
話題提供者 高島市消防本部 警防課
救急救命士 兼田 知育氏
*各所属から、救急救命士、消防職員の方が参加してくださいます
「たかしまマイウイェイノート」を “書いて良かった”
「たかしまマイウイェイノート」に関するアンケートを実施しました。集計途中の結果を一部報告します。
目 的:「たかしまマイウイェイノート」をより良いものとし、市民ひとり一人が望む暮らしを描いて活用
できるよう、意見や感想等をまとめて、内容の検討や普及を行う資料とする
方 法:郵送アンケート
対象者:「たかしまマイウイェイノート」を持っている人
令和6年度の講演会等に参加し、住所・氏名を記載してノートを持ち帰られた方に郵送(133人)
令和7年7月より窓口等で配布するノートには、アンケート用紙を封入
期 間:令和7年7月より
結 果:回収数 40(令和7年9月22日現在)
集計途中の概要は、PDFファイルのとおり(こちらからご参照ください)
「ノートを書いて良かった」
という声を たくさんいただきました!
【アンケート結果から】 一部抜粋
・ノートを活用することで、自分の思いや考えを伝えることができると思う 約97%
・ノートを書いて良かったと思う 100%
・「人生の最終段階の医療やケア」に関する思いを 伝えている 約30%、 伝えていない 約30%
今後伝えたい 約30%
・ノートを書いた人(書きたいところのみ、記入の途中)約40%、今後記入しようと思う 約50%
【アンケートを返信していただいた方の声】
・残された人生において、まだやり終えてない事を見つけられたので、それを達成すべく今まで以上に
心のエンジンが回転しだした。
・これから残された時間を意義あるものにするために、自分で思いを文にするのは良い事と思う。
・60代も後半になると家の中も片づけ、いずれ来るであろう死というものに、なるだけ迷惑をかけない
よう生き方、話し合い、記憶ではなく記録が大事と思います。
・終末医療をどうするか、認知症になったら自分の意思をどう伝えるべきか、こんなことに活用できる
ノートだと思うので、今後前向きに取り組みたいです。
・遠方に住む一人暮らしの義兄が倒れ命は取りとめましたが、意思の疎通ができず、各種支払いや病院の
事など、ずい分困った事になり大変でしたので、自分はそんな事のない様にと、必要と思われる事を
書き残しておく為に、「マイウイェイノート」は、ありがたいと思い活用しています。
〇ノートは持っているが、活用している人はまだ少ない
〇ノートを書いた人は「良かった」と思っている 100%
🍀ノートは使っていただくと、良さがわかります
🍀書きたいところから書いてみてください
🍀あなたのこれからの人生を豊かにできるノートです
<お願い>
アンケート用紙をお持ちで回答がまだの方は、ぜひ送付をお願いします。
アンケート用紙がない方は、事務局へご連絡ください。
あなたの思い、ご意見を聞かせてください。
第155回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年9月4日(木) 午後2時~3時15分
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「在宅における排尿支援
~機能性尿失禁への看護のポイント~」
話題提供者 高島市民病院
皮膚・排泄ケア特定認定看護師 荒川 貴一氏
今回は「在宅における排尿支援~機能性尿失禁への看護のポイント~」について、高島市民病院の皮膚・排泄ケア特定認定看護師より話題提供していただきました。
尿が漏れたり、間に合わない、出ないのに何度もトイレへ行く、おむつを外してしまう等、排尿に関する困りごとはたくさんあり、それは毎日何度も続いたりします。
こういった悩みにどのように対応するとよいのか。尿失禁の種類や原因、環境等と合わせて、ケアや対策を考えていくことが大切で、一つひとつ方法や工夫を教えていただくことができました。
意見交換では、薬との関連や排尿のパターンが掴みきれない等の悩みが話されました。
うまくいったことでは、廊下で排尿をされる人があり、ガラスに鳥の写真を貼ったらその行為がなくなったという事例がありました。一人一人に合わせて日々工夫されていることがわかりました。
最後に講師より 排尿支援を行う際の心構え
・加齢により今までできていたことができなくなる 他人の手を借りることになる
自尊心の低下や負い目を感じてしまっていることを介助者は認識しておく
・排尿支援はプライバシーに深く関与する
・介助者がよいと思う方法を本人が受け入れないこともある
・尿失禁そのものだけでなく、尿失禁をしないように生活を制限していることもQOLを低下させている
・尿失禁ありきの排泄管理が本人にあたっているなら、それをサポートするのも排泄支援
目指すのは、「その人の生活に合った排泄管理」
本人の意向や生活様式を捉えながら、その人に合った方法を探していきましょう!
排泄に関しては、プライバシーがあり恥ずかしく、できれば最期まで自立できることを誰もが願うことですが、その思いを忘れずにケアしていきたいと思います。
排泄という特定の看護分野における高度な知識と技術をもつスペシャリストとして、地域で頼れる心強い存在が増えました。本人の悩みはもちろん、看護や介護をする人たちの困りごとを解決できるよう、今後も排泄に関する相談や支援を広げていただけると嬉しいです。
そして、誰もが気持ちよく排泄できることで、さらにQOLの維持向上ができるよう予防や医療、介護の連携がすすむように取り組んでいきたいと思います。
◆次回の予定 第156回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年10月2日(木)14:00~15:15
会場:高島市観光物産プラザ (新旭公民館) 多目的ホール *会場を変更しています
内容:話題提供 「歯の歯式と高齢者の虫歯の成り立ち、義歯の種類」
話題提供者 高島市歯科医師会
原田歯科医院 院長
歯科医師 原田 直一先生
「在宅医療」の出前講座で 地域へ出かけています
日 時 令和7年8月7日(木) 午後2時~3時
場 所 黒谷区 会議所
内 容 ふれあいサロン
講演:「在宅医療」って何?
講師:松本 道明先生
高島市医師会 会長 ・ まつもと整形外科 院長
今回は、黒谷区のふれあいサロンでの 出前講座の様子をお伝えします。
高島市医師会 会長の松本先生より、「在宅医療」についてのお話をしていただきました。
地域から要望のあったテーマに沿って、在宅医療とはどういうものか、どうしたら受けられるのか、高島市での在宅医療の現状や相談機関等についても、くわしくお話を伺いました。
参加された皆さんは、医療や介護の実態、医療のかかり方等、うなづきながら熱心に耳を傾けておられました。
在宅医療の利点や方法を知ることができ、高島市では最期まで安心して家で治療を受けながら、暮らしていくことができることがわかり、在宅医療を選択肢として考えられる機会となりました。
皆さんからの質問にも丁寧に答えていただき、家での転倒の注意点や痛みの対処、診療所にかかることのメリット等も知ることができました。
また、治療や検査、病気との向き合い方、これからの生き方等について、先生としっかりと相談し、説明を受けて考えていくことの大切さ学びました。
黒谷区のふれあいサロンでは、他に健康推進員さんから「減塩とフレイル予防」のお話や体操の実践、減塩の「つや玉トマト」の試食等があり、福祉推進員さんからは地域の高齢化率の実態や要介護となる主な原因、住民福祉計画等のお話もありました。盛りだくさんのお話でしたが、「たかしまマイウイェイノート」についても、ご紹介させていただきました。
地域の皆さんが元気で過ごせるよう、また誰一人取り残さない地域にと、地域も医療や介護、福祉、保健の関係者等も、皆が力を合わせいけるように取り組んでいきたいと思います。
出前講座は、市民の皆さんと医師等が、膝を突き合わせてお話できる機会です。
ご希望があればお伺いします。ご連絡をお待ちしています。
第154回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年7月3日(木) 午後2時~3時15分
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「地域の中で助け合えるまちづくり」
話題提供者 特定非営利活動法人 元気な仲間
代表 谷 仙一郎 氏
今回は「地域の中で助け合えるまちづくり」について、元気な仲間より話題提供していただきました。
地域、そしてそこで暮らす人々、仲間への熱いあたたかな想いを聴かせていただき、参加者全員が元気をいただくことができました。
これから高齢化、人口減少等にどう対応していくのか、自分たちの老後はどうなるのかと先を見据えた時、自分たちでできることをしていこう、そして持続可能な形が必要、自分の老後も住みやすいまちにということで平成15年にNPO法人を立ち上げられました。
「住み慣れた地域の中で、その人らしい普通のくらしを」をモットーに介護保険事業だけでなく、制度に関係なく集い、活動できる場は多岐に渡ります。普通の民家を改修し地域の中に溶け込んだデイサービスや買い物支援、居場所づくりなど、住民が支えあえる地域づくりを目指して活動は広がっています。
デイサービスや小規模多機能でも、誰もが役割をもって活動し、その人の希望を叶え、できることをして過ごされ、最期の時まで支援されています。実の家に帰っても「早くここへ帰りたい」と言われるほど、安心して落ち着ける自分の家になっている様子も聞かせていただきました。
有償ボランティア「たすけあい高島」は、困りごとを助け合うお互いさまの取り組みです。労働の対価としてではなく、感謝の気持ちとして支払われます。その活動の中で、93歳にして一人暮らしデビューをされた方もあったと、ちょっと嬉しい絆のエピソードも聞かせていただきました。
会員さんは「人から何かをしてもらった時も幸せ」だけれど、「自分が人の役に立てたと感じられる時が幸せ」と、自分の役割や意義を実感できる機会として活動を続けられています。
たすけあい活動は、できることをできる人ができる時にすること
相手の事を想ってする活動
なにより活動者の生きがいにもつながります
「きょういく」と「きょうよう」が大事
今日行く(きょういく)ところがある ・ 今日すべき用事が(きょうよう)がある
これを実現するために、地域の居場所づくりや役割づくりが大事となります。そして、担い手として高齢者が社会参加していくことが必要です。
意見交換では
・高島市に「谷さんは何人いるんだろう ミッキーマウスのよう」
・介護保険サービスではまかないきれないサービスの仕組みがある
・理想的な活動をされている。元気な高齢者とも交流できる、高齢者が働ける場がある
・NPO法人の立上げの講習会を開いて欲しい・・・谷さんより「お手伝いしますよ」
・続けていく力、巻き込む力、人の力を引き出す力がすごい
・自分たちの老後がどんなまちだったらいいのか、住みやすいまちはどんなまちか、気になる人を増やして
いきたいという想いが浸透するとよい
最後に谷さんより、制度から外れていく人は必ずいるので、他の人を気にかける住民が高島市の中で増えていくといい。究極は「たすけあい高島」がなくても、普通にたすけあいがあるという地域になることが目標ですと伺いました。
市民のみんなの力で、できることをできる人ができる時にすることで、普通に暮らしやすい高島市となることを一緒に目指していきたいと思いました。
◆次回の予定 第155回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年9月4日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「排泄支援について ~ケアで改善できます~」(仮)
話題提供者 高島市民病院
皮膚・排泄ケア認定看護師 荒川 貴一氏
*8月は休会となります
第153回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年6月5日(木) 午後2時~3時15分
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「高齢ドライバーの免許更新とその背景」
話題提供者 滋賀県高島警察署 交通課 企画規制免許係
巡査部長 澤田 佳巳 氏
今回は「高齢ドライバーの免許更新とその背景」について、滋賀県高島警察署より話題提供していただきました。
県内で高齢化率が最も高い高島市は、すなわち高齢ドライバーも多い地域ということになります。高島市内では、交通事故で人身事故となった約半数が高齢者が関わるものとなっています。市内でも全国でも命を落とされる悲しい高齢者事故のニュースが後を絶ちません。高島市の事故の特徴は、交差点の事故、信号無視、高齢者の事故が多いということです。
運転免許証の90歳以上の保有者は、滋賀県では1,606人、高島市では137人となっています。
運転免許証の自主返納の65歳以上の件数は、4月以降 滋賀県では5,170人、高島市で172人です。返納理由は、「身体が悪くなった」や「息子や娘に運転を止められた」等、様々な事情で返納に来られているということでした。令和元年に池袋であった大きな事故の後は返納された数が全国で最も多くなり、その後はコロナの影響もあったせいか減少し、令和6年度は5年振りに前年増となったということです。
75歳以上の運転免許保有者には、更新時に「認知症検査」が義務付けられています。運転をしてもよいのかどうか重要な検査で、100点満点で36点以下は10人中2・3人で、「認知症の疑いあり」と判断されて、医師の診断が必要となります。その結果、更新できない人は1人位であるということでした。運転して家に帰れず行方不明になったりしないように、家族との相談や協力が必要となります。
高齢者事故の特徴
○身体機能の低下 ハンドルやブレーキ操作の誤り、遅れ、アクセル、ブレーキの踏み間違い態
○動態視力の低下 周囲の状況が的確に把握できず、危険の発見が遅れる
○認知機能の低下 複数の情報を同時に処理、瞬時に判断できない → 高速道路の逆走
○自分本位な運転 交通環境を把握できないので、自分勝手な運転をして、事故を起こしがち
認知症や脳疾患、心疾患等、車の運転に注意が必要な方があれば、本人や家族に警察に相談するようにすすめてほしいということでした。相談や情報提供があれば、防ぐことができた事故があるかもしれません。
意見交換では
・自主返納をした後、公共交通機関を利用する方法の勉強会があるとよい
・免許を返納しても代替手段がないとフレイルや閉じこもりになってしまうので、生活の支援や地域の資源を
知る必要がある
・乗り合いバスやタクシー 行きたい所に行けない。料金の負担免除や台数を増やす等が必要
・車の維持費を考えれば、タクシーの方が経済的に優しいということもある 等
生活する上で買い物や受診等、車での移動は高島市ではなくてはならないものとなっていますが、その手段が適切かどうかは見極めが必要であり、専門職として事故の未然防止に声をかける必要があります。またこの地域で誰もが暮らしやすくするための方策や交通弱者への支援は考え続けなければいけないと感じました。
◆次回の予定 第154回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年7月3日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「地域の中で助け合うまちづくり」(仮)
話題提供者 元気な仲間
「医師と多職種との座談会」を開催しました
日 時 令和7年5月30日(金) 午後3時20分~4時
場 所 ウエストレイクホテル可以登楼 2階レインボー
内 容 「医師と多職種との座談会」
参加者数 医師 16名 (市内の病院、診療所等より)
多職種 24名 (介護支援専門員12、看護師3、相談員3,理学療法士1、
作業療法士1、言語聴覚士1、管理栄養士1、保健師2)
お互いの職種の役割を理解し、効果的に連携をすすめて、在宅療養者等の支援ができることを目的に、今回は座談会という形で意見交換を行いました。
「高島市医療連携ネットワーク運営協議会」は、2011年から開始し15年目に入り150回を超えています。
高島市での顔の見える関係づくりはできてきていると行っても過言ではありません。それでも、医師と面と向かって話をすることは、「敷居が高い」と尻込みされることがまだまだあります。
今回は、市内の先生方にご協力をいただき、ざっくばらんな意見交換の場を持っていただきました。
グループに分かれて、聞きたかったことを質問したり、先生方の苦労話を聞かせていただいたり、和やかに笑い声も絶えず、どのグループも話が盛り上がっていました。
最後に参加いただいた先生方から、自己紹介とメッセージをいただきました。
「チームで高島のレベルが他よりも高いと言われるようなことをしていきたいと思っています。もうなっ
ているかもしれませんが、皆さん一緒に頑張っていきましょう。」
「あまり介護の方々と接点はないですが、高齢者の方相手なので、耳のことや嚥下、発声等とかいろいろ
問題がある人も多いと思いますので、気軽に相談してもらったらいいと思います。」
「地域の皆さんとコミュニケーションをとって、先生方とコミュニケーションをとって、心不全の方も他
の皆さんも元気になってもらえるといいなと思っています。」
「地域医療1年生です。皆さんと一緒に勉強させていただこうと思います。」
「顔の見える関係は大事だと思いますけれど、高島においては、できれば医師も歯科医師も看護師も、
ケアマネさん、ヘルパーさん、皆対等な関係になってほしいなと思っています。上下関係はないんです
から、専門職として対等な関係を築けるようになってくれたらと願っています。」
「高島はこういう地域なので、先生方にこういう場に出て来ていただいて、こんなことをやっているのか
とわかってもらえたら、他の人たちに向けて顔を合わせるというか、情報を入れることが大事だと思
います。」 等
各先生方から、心強い、あたたかなメッセージをいただくことができ、励みにもなりました。
次に連絡を入れる時には、気負わずに電話をかけて、市民の皆さんを支えるという目的を共にして頑張っていきたいと思います。
ご参加いただいた皆さま ありがとうございました。
第152回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年5月1日(木) 午後2時~3時15分
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「介護予防の取り組み」
話題提供者 高島市 健康福祉部 高齢者支援課(地域包括支援センター)
保健師 前川 華澄氏
今回は「介護予防の散り組み」について、高島市高齢者支援課(地域包括支援センター)から話題提供していただきました。
高島市は人口が減少してきていますが、今後しばらく高齢化率は上昇していきます。
「元気な高齢者を増やすこと」「地域での高齢者の活動拠点と住民主体の取り組みを実践できる人材育成」を目指して、さまざまな介護予防事業がすすめられています。
フレイル予防 「運動機能向上教室」・・下肢筋力の低下防止や膝痛、腰痛の改善等
「生活機能向上教室」・・日常生活を措定した動作訓練や創作活動等
「通所型サービスC」・・短期集中的な運動機能向上のための訓練
地域で・・「介護予防出前講座」「オンライン体操教室」「あしたの体操」「介護予防体操」
「地域リハビリテーション支援事業」
個人で・・「介護予防の動画作成」YouTube等で公開
いろいろなシーンに合わせて、個人や地域で取り組めるプログラムがたくさん揃っています。
参加されている高齢者からは「区の行事として定着した」「運動だけでなく、人と関わり話すことも必要として、継続することを軸にしています」といった声が届いているということでした。
市側も話を聞くことで、”市全体の高齢者が元気になるヒントを得られた”ということです。
元気な高齢者が増えるメリット
・QOLの維持向上、自分らしい生活を続けることができる
・サービス利用にかかる経済的な負担の軽減
・地域で活動する方が増えることで、地域の活性化
・介護認定やサービス提供にかかる費用の軽減
医療や介護分野との連携により、早期に情報を把握して予防に努めたり、何故防げなかったのか等を検証したり、ニーズの把握に努め、地域課題を見据えた活動につなげていきたいということでした。
意見交換では、「病院等の現場でも、地域の取り組みを知っておくことが必要」「予防には歯も大事」「男性は参加しにくい。趣味を活かした集まりがあるとよい」等の声がありました。
できる限り自立した生活が続けられるよう、予防の視点を大切に、今後も医療と介護の連携で健康寿命を延ばす取り組みをすすめていきましょう。
◆次回の予定 第153回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年6月5日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「高島市管内の交通安全活動等について」(仮)
話題提供者 滋賀県 高島警察署 交通課
第151回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年4月10日(木) 午後2時~3時15分
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 話題提供および自己紹介と意見発表
話題提供 「湖西圏域の高次脳機能障害の支援状況について」
話題提供者 高島市障がい者相談支援センター コンパス
センター長 杉島 隆氏
話題提供 「滋賀県における高次脳機能障害支援について」
話題提供者 滋賀県高次脳機能障害支援センター
精神保健福祉士・公認心理師 田邉 陽子氏
今回は、高次脳機能障害について、高島市障がい者相談支援センター コンパスと滋賀県高次脳機能障害支援センターから話題提供していただきました。
コンパスは、令和6年度から委託を受けて、高次脳機能障害者の相談支援を実施されていて、「湖西圏域高次脳機能障害連絡調整会議」というネットワークができています。
高次脳機能障害は、事故や病気で脳が損傷を受けて引き起こされる脳の後遺症で、気づきにくく理解されにくい障害です。人生の途中で偶然にあった中途障害です。感情がコントロールできず、易怒性があったりするためどのように支援をしたらよいか迷い悩むことが多くなります。ご本人自身も感情的に怒ってしまったことにとても落ち込んでしまわれるということも知りました。障害のある方とご家族等を支えるためには、関係者が学び、相談機関やサービス等を知ることが大切です。
支援のポイント
1. 複数の関係機関で連携し、チームで関わる
定期的に個別支援会議を開催
2. 相談してもらう関係性を構築する
本人が理解しやすい手段を使う(図で示すなど)
事例や関係するさまざまな機関、社会資源等について知り、相談しながら連携してチームで支えていくことがとても重要であることを学ぶことができ、とても良い機会となりました。
就労や家族関係の調整、介入等、相談が必要な課題は多岐にわたります。また、医療も福祉もまだまだニーズに応えられていない現状であることも課題として大きいことがわかりました。市民の皆さんが困った時に頼れる機関となるように力量をつけていかなければいけないと感じました。
たくさんの情報をいただき、今回は参加者1人ずつ自己紹介も兼ねて、質問、感想等を発表していただきました。異動のあった方、初めての参加の方もあり、20か所を超える機関の多職種の皆さんとの顔の見える会となりました。また、高次脳機能障害の方を支援されている方が多かったことが驚きで、つながれる良い機会となりました。
こらからも各関係機関が連携してチームで支援し、誰もが尊重され、自分らしく暮らしていける高島市にしていきましょう。
◆次回の予定 第152回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年5月1日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「介護予防の取り組み」
話題提供者 高島市 健康福祉部 高齢者支援課
「多職種連携セミナー」「第150回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年3月8日(土) 午後5時~7時
場 所 安曇川公民館 ふじのきホール
内 容 講演と実践報告
座長 長岡 伊織先生 ながおか医院 院長
講演 「開業医から見た心不全連携のポイント」
講師 八木 典章先生 南草津ひだまりハートクリニック 院長
講演 「維持期の心臓リハビリテーションの実際とおさえておきたい要点」
講師 澁川 武志先生 南草津ひだまりハートクリニック
理学療法士・心臓リハビリテーション指導士
座長 杉岡 あすか先生 ながおか医院 看護師・心不全療養指導士
実践報告 竹本正樹氏 今津病院 医療ソーシャルワーカー
南橋勇輝氏 ナースステーションひより 看護師
山本暁氏 マキノ病院 訪問リハビリテーション 理学療法士
山本一恵氏 きらり今津北 介護支援専門員
林真吾氏 りんご薬局 薬剤師
今回は、「心不全」を中心として多職種連携を考え、「チーム医療」に取り組んでおられる南草津ひだまりハートクリニックから医師と理学療法士・心臓リハビリテーション指導士を講師としてお招きし学ばせていただきました。
また、市内の5つの関係機関のそれぞれの職種から、療養者を支える多職種の現状について、実践報告していただきました。
講演では、事例やデータに基づき、心不全に関する在宅での療養について、ADLの低下予防や悪化予防を目指して、多職種で情報を共有して相談支援されていることを学ばせていただきました。
多職種が顔の見える関係をつくって、コミュニケーションをとっていくことが何より大切であることを話されていました。職種によって、理解できることや判断できること等に違いがあります。これはどうなんだろうと思った時は、まず聞くことが大切で、それぞれの職種が持つ知識や視点によって、見方も変わるため多職種で共有し話し合うことが重要で、そこで有効な判断ができることがわかりました。それがリスクマネジメントになるということでした。
実践報告では、各職種からの取り組み、困っていることを報告していただきました。
心不全連携に関して、立場や職種、役割や困りごと、持っている情報の差がありますが、療養者の病気の悪化予防を目指して、日々療養の支援に奮闘してくださっています。
今回は時間がなくなり、参加していただいた皆さんと話し合うことができませんでした。大変申し訳なく思っています。
アンケートから
「判断が難しい病気だからこそ、それぞれの職種の強みを生かしてチーム医療に携わることが大切だと痛感しました」「地域での多職種連携の重要性が事例を通してよくわかった」
高島市での多職種連携がさらにすすむよう、皆さんからの意見も併せて、改めて機会を設けて、次に活かしていきたいと思います。
◆次回の予定 第151回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年4月10(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供「高次能機能障害について」(仮)
話題提供者 滋賀県高次能機能障害支援センター
高島市障がい者相談支援センター コンパス