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第82回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 平成30年6月13日(水)15:00~16:00
場 所 安曇川公民館「ふじのきホール」
参加者 29名
テーマ 「摂食・嚥下」に関する取り組みについて
発表者 高島市摂食・嚥下ワーキンググループ長 前田昌彦 先生
今回は、平成28年3月に立ち上がった市の摂食・嚥下ワーキンググループからこれまでの取り組みについてご報告をいただき、それをもとに意見交換を行いました。
このワーキンググループは、介護支援専門員の「口腔内アセスメントが不十分・・・」、介護現場で「食べることの支援をどうしたらいいかわからない」等の声をもとに、医師、歯科医師、歯科衛生士をはじめ作業療法士や言語聴覚士、訪問看護師、といった医療の専門職だけでなく、患者さんに技術を提供する訪問看護師や訪問介護員の方、さらに管理栄養士などをメンバーとして活動を開始されました。
活動は、主に勉強会の企画、実施と実務者のためのマニュアルづくりを行ってこられました。
勉強会は、在宅に関わるスタッフが、口腔内のアセスメントができ、適切なケアが現場でできるための実技を含めた研修会を企画され、4日間開催されました。
また、高齢者に関わる多職種が、摂食嚥下に関する異常に早く気づき、適切な対応につなげるためのポケットマニュアルを作成し、このマニュアルを活用した研修会も開催されています。今年度は、7月にも勉強会の開催、12月には、「介護予防まつり」のイベントの中で「摂食嚥下」に関する市民向けの意識啓発を行っていくことも報告されました。
意見交換の中では、ワーキングメンバーの方から、改めて基本的な学習ができてよかった、他の職種との会議で学ぶことが多かった、などの意見が出され、訪問看護師さんからも、多職種の方が学んでもらえると、看護師としての専門的なかかわりに時間をかけることができるのでありがたい。「食べたい」という意欲を大事にしたいとの意見がありました。
また、各病院からも摂食嚥下に対する取り組みの現状が報告されたほか、「ポジショニング」も大切だということで、職種を超えて勉強会を持ったなどの声もありました。
一方で、介護支援専門員の口腔アセスメント力をもっと上げていく必要がある、介護者や家族の意識の差が大きいという課題も出され、介護者や一般市民への啓発をしていく必要があるとの意見も多く出ました。