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第156回高島市医療連携ネットワーク運営協議会を開催しました
日 時 令和7年10月2日(木) 午後2時~3時15分
場 所 新旭公民館 多目的ホール
内 容 話題提供と意見交換
話題提供 「歯の歯式と高齢者のむし歯の成り立ち、義歯の種類」
話題提供者 高島市歯科医師会
原田歯科医院
院長 原田 直一先生
今回は「歯の歯式と高齢者のむし歯の成り立ち、義歯の種類」と題して、原田歯科医院の原田先生より話題提供していただきました。
歯の構造やむし歯になる原因、過程等、一つひとつわかりやすく教えていただくことができました。
食事をすると口の中が酸性になり、Caなどのミネラルが溶け出してむし歯となっていきます。口の中は、唾液で守られているが、高齢者になると多いむし歯、歯の喪失は、唾液の減少や乾燥、咬耗摩耗によって歯が欠けてしまうこと、歯周病により歯肉退縮が起きることが原因となっています。
義歯には2種類あり、歯が全部ない人には無歯顎(フルデンチャー)、部分的にない人には有歯顎(パーシャルデンチャー)が使われる。
全部の歯がない場合でも、歯を残している場合がある。歯根膜があり、噛んでいるという受容が脳に伝わっている。しかし歯がなくて粘膜で噛むと脳に刺激が行かないため、少しでも歯があった方がよい。噛むことは認知症の予防にもなるということです。
意見交換では、原田先生にもグループに入っていただき、質問に多数答えていただきました。
・義歯をはめているか、はめていないかでも認知症の進行が変わるというデータがあり、合った義歯で食事
をすることが大切
・歯は摩耗するので、歯の磨き方、磨く力も大切
・食べたらすぐに磨くこと、最低でも唾液の循環がなくなる寝る前には歯磨きをすることが大切
・口腔内の乾燥が目立つ時には、唾液の分泌を促す唾液腺マッサージをするとよい。口腔体操もある。
・関わっている高齢者で、歯科受診をされている方は無いに等しい。食事面で困りごとがなければ、口腔に
関することがおろそかになっている。
・子どもの頃は定期的に歯科検診があるが、成人になるとなかなか無い。40歳・50歳の歯周病検診が実施
されているが、受診率はかなり低い。
歯や口腔に関しては、参加者自身も知識や関心がまだまだ浅く、痛みが出てからしか受診しないことも多くあります。また、昔に聞いて正しいと思い込んでいることが、最新の研究では変わってきていることもありました。治療や予防に関すること等、最新の知識を一緒に学んで伝えていくことの大切さを再確認しました。
市民の皆さん、自分自身も含めて、歯を生涯にわたり大切にしていくために、予防や受診行動につながるように支援していきたいと思います。
◆次回の予定 第157回 高島市医療連携ネットワーク運営協議会
日時:令和7年11月6日(木)14:00~15:15
会場:安曇川公民館 ふじのきホール
内容:話題提供 「“DNAR” ~命の現場と意思決定~」
話題提供者 高島市消防本部 警防課
救急救命士 兼田 知育氏
*各所属から、救急救命士、消防職員の方が参加してくださいます